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小説 夏と罰 (下)

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  1. うだるような夏(なつ)が身体(からだ)を侵食(しんしょく)していく

  2. 君(きみ)を攫(さら)った季節(きせつ)が舞(ま)い戻(もど)ってくる

  3. 空(そら)は彩(いろ)濃(こ)く

  4. 置(お)き去(ざ)りにされた僕(ぼく)だけが

  5. この世界(せかい)で風(かぜ)に揺(ゆ)れてそこに在(あ)った

  6. 君(きみ)の飲(の)み残(のこ)しのような人生(じんせい)を

  7. 背負(せお)って生(い)き続(つづ)ける僕(ぼく)の身(み)にもなれ

  8. 君(きみ)が諦(あきら)めてしまった世界(せかい)で

  9. 一文(いちもん)にもならない懺悔(ざんげ)を続(つづ)けている

  10. 僕(ぼく)が手(て)を離(はな)したあの一瞬(いっしゅん)を君(きみ)は

  11. 僕(ぼく)に一生(いっしょう)後悔(こうかい)させる気(き)なんだね

  12. 思(おも)い出(で)など何(なん)の意味(いみ)もなさない

  13. 君(きみ)の呪(のろ)いのような寝顔(ねがお)の前(まえ)では

  14. 神(かみ)も仏(ほとけ)も救(すく)いはもたらさず

  15. 永遠(えいえん)に裁(さば)かれない僕(ぼく)は瞼(まぶた)すら閉(と)じられぬ

  16. 何(なに)も感(かん)じない心(こころ)であるのに

  17. 焼(や)け付(つ)くような痛(いた)みだけ残(のこ)るのは何故(なぜ)

  18. 僕(ぼく)に慰(なぐさ)めの機会(きかい)など与(あた)えず君(きみ)は

  19. ただ夏(なつ)を罰(ばつ)として刻(きざ)んでいった

  20. 祭(まつ)りの甘(あま)い林檎(りんご)のような頬(ほほ)に手(て)は届(とど)かぬ

  21. この先(さき)一度(いちど)として

  22. それが冬(ふゆ)であったならば

  23. 凍(こお)った声(こえ)に諦(あきら)めもつくだろうか

  24. 僕(ぼく)が手(て)を離(はな)したあの一瞬(いっしゅん)を君(きみ)は

  25. 僕(ぼく)に一生(いっしょう)後悔(こうかい)させる気(き)だとしても

  26. それが本望(ほんもう)であると受(う)け入(い)れてしまえば

  27. 君(きみ)は二(に)度(ど)と僕(ぼく)の元(もと)へ帰(かえ)ってこない

  28. 君(きみ)が好(す)きだと僕(ぼく)が喉(のど)裂(さ)けるほど泣(な)いても

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